
注目される理由
私たちの身の回りにある食品や電化製品は、ほとんどがサプライチェーンを経て手元に届いています。現在流通する商品の多くが、原材料の調達や製造、配送などの段階で大量のエネルギーや化石由来の原材料が使われており、環境に負荷をかけています。そのため、サプライチェーンにおいてSDGsを意識することが重要になっています。
関連用語:フェアトレード参考:経済産業省 第2節 サプライチェーンリスクと危機からの復旧:通商白書2021年版 (METI/経済産業省)
SDGsに配慮したサプライチェーンの構築に向けて、企業はさまざまな工夫をしています。例えば、工場で使用する電力を太陽光などのクリーンエネルギーでまかなったり、自然に還る生分解性の梱包材を使用したり、デジタル技術やIoT技術などでサプライチェーン・マネジメントを可視化したりする取り組みです。
また、私たち消費者ができることとして、フェアトレードの商品を選んで開発途上国の生産者の自立を助けたり、地産地消を掲げるレストランを利用して食材の配送にかかるCO₂排出量の削減に貢献したり、ゴミを分別してプラスチックの再利用に努めることなどが挙げられます。

ファストファッションでお馴染みのユニクロ やZARAはそれぞれ、独自の効率良いサプライチェーンを築くことで、手頃な価格で、かつ消費者に好まれる商品を提供しています。サステナブルでないと批判されることの多いファストファッションですが、「ファスト=速い」を実現させている背景には、サプライチェーンの工夫があるのです。当然のことながら、 企業がサプライチェーンを工夫する 理由には、 売上を増やしたりコストを削減したりして利益(もうけ)を増やすという目的が 前提にあります。しかし同時に、そのことは売れないモノを作り過ぎず、輸送時に排出するCO2削減につながるという側面もあるの です。ただ安さを追求しているのか、それとも消費者にも環境にもやさしい仕組みを構築しているのか、消費者側が、その企業の姿勢が「サステナブル」かどうかを意識することが、企業がより持続可能な取り組みを続けるために重要になります。
(プチメモ追記:2025/2/18)