
注目される理由
WHO憲章で言及されている文章からは、ウェルビーイングの状態は人によってさまざまな捉え方になることが想像されます。
出典:OECD Library: How’s Life in Japan?
SDGsが掲げる17の目標のうち、ウェルビーイングという言葉を英語の原文で使っているのは、目標3 「すべての人に健康と福祉を」のみですが、ウェルビーイングの状態を考慮すると、SDGs全ての目標に関係することであるのがわかります。たとえば、目標6「安全な水とトイレを世界中に」は健康に関わりますし、目標10「人や国の不平等をなくそう」は個々人が幸せであるうえでの基本です。目標9 「産業と技術革新の基盤をつくろう」は、繁栄につながります。ウェルビーイングにまつわる分野を研究する研究者の集まりである「ウェルビーイング学 会」の前野隆司代表理事は、SDGsのゴールである2030年以降の「ポストSDGs」として、ウェルビーイングを中心に語るべきであると、報告書 の中で述べています。
ウェルビーイングを測る取り組みもあります。経済協力開発機構 (OECD)では、「ウェルビーイングリサーチ 」として、日本を含む加盟国のウェルビーイングの状況をまとめています。また、日本の自治体のユニークな取り組みとしては、富山県の「わたしの、みんなのウェル ビーイングアクション!」があり、県民の意識調査をもとに独自の指標を設定しています。(グラフキャプション:日本の幸福度を、「住宅」「所得と富」などの観点で示している。「安全」「健康状態」などの平等度は高いものの、「主観的幸福」など不平等度合いが目立つ項目もある。
(2025/2/18掲載)


ベンチャー企業のヘラルボニー社(本店・盛岡市)は、知的障がいのあるアーティストたち が生み出すアート作品の企画や販売を行っています。 アーティストが個性を発揮した作品の一部はインスタグラムで見ることができ、独創的な作品で埋め尽くされています。同社は、作品についての許諾をアーティスト本人から得るとともに、企業などに販売することで対価を得て、作家がきちんと収入を得られる仕組みを作っています。 松田文登副社長は、ウェルビーイングについて「誰にでも挑戦権のある状態」 と語っています。
(プチメモ追記:2025/2/18)